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土地なしで注文住宅を建てる流れ|土地探しから契約まで完全ガイド

この記事でわかること
  • 土地なしから始める注文住宅の進め方(資金計画・情報収集・比較・意思決定の流れ)
  • 初めての土地探しの基本(用語・現地確認のチェックポイント・注意点)
  • 総額の考え方と見えないコスト(土地+建物+外構+諸費用・地盤・造成など)

「土地がないと家づくりは進められない?」──答えはNOです。実際は、土地探し・建物計画・資金設計を同時に進めるのが成功の近道です。
本ガイドでは、土地なしで注文住宅を建てたい20〜30代の共働き夫婦を想定し、家づくりの流れを“段取り”まで落とし込んで解説しています。
途中で方針がブレないよう、各段階での意思決定のタイミング(凍結日)や、見落としがちな費用、役所・金融機関・不動産での手続きの順番までまとめました。

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📖目次

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1.土地なしスタートの現状・課題・リスク

注文住宅の計画を立てる際、「まず土地を買ってから建てる」と考える人は少なくありません。
しかし実際は、土地・建物・資金の三位一体で考えることが、後悔を防ぐ最重要ポイントです。
この3つのバランスを最初から設計できるかどうかで、家づくりの成功率が大きく変わります。
土地価格が思ったより高く、建築費や外構費にしわ寄せが来て、思い描いた家が建てられなくなるケースも少なくありません。

課題は主に4つあります。
① 法規制・インフラ・地盤などの不確定要素
② 希少な土地情報に対するスピード勝負
③ 見えにくい外部コスト(造成・引き込み・地盤改良など)
④ 金融や契約手続きに関する知識不足
これらは一見バラバラに見えても、実は相互に影響し合います。
どれか一つでも甘いと、後の工程で費用・時間・ストレスが雪だるま式に増えていきます。

この章では、「土地がない状態から家づくりを始める」際に起きやすい落とし穴と、その防ぎ方を具体例とともに解説します。
ポイントは、「候補地×概算プラン×総額表」を常にセットで考えること。
土地単体ではなく、建物や外構、諸費用まで含めた総額で比較することで、数字で判断できる家づくりが実現します。

よくあるつまずき(実例付き)

土地なしスタートの方が最初にぶつかるのが「思っていたより制約が多い」という現実です。
見た目が良い土地でも、法規制やインフラ状況によって建てられる家の形が大きく制限されることがあります。
以下は実際に起きやすい代表的なトラブルです。

接道が2m未満で再建築不可だった。
(用途地域や道路種別の確認を怠ったケース)
→ 対策:役所の建築指導課や不動産会社で事前調査を。

南面に高低差や擁壁があり、造成・階段・手すりなどの外構費が膨張。
→ 対策:測量図の入手と現地実測で、勾配や段差を確認。

私設管区域で、前面道路の掘削・本管接続に数十万円の負担。
→ 対策:上下水道局・ガス会社で引き込み図面を取り寄せ。

農地転用や開発許可が必要な土地で、手続きに半年以上かかり引渡しが遅延。
→ 対策:契約前にスケジュールと引渡条件を文書で確認。

不動産会社からの紹介プランを鵜呑みにした結果、
建築費が想定より500万円以上高くなった。
→ 対策:必ず複数社でプラン+概算見積比較を。

このように、土地条件の見落としは建築コストやスケジュールに直結します。
だからこそ、「不動産+建築」をセットで考えることが重要です。
単独の視点では「買える土地」でも、総合的に見ると「建てられない土地」になることも多いのです。

自分でできる初期チェック(保存版)

不動産や建築の知識がなくても、最低限チェックできる項目を整理しました。
内覧時・資料確認時にこの表を手元に置くと、リスクを早期発見できます。

項目 確認ポイント NG傾向・注意点
用途地域/建ぺい率・容積率 希望の延床面積・階数・駐車台数が法的に成立するか 容積不足で部屋数不足、斜線制限で高さNG
道路・セットバック 接道方向・道路幅員・セットバック要否を確認 敷地が狭まり、駐車や採光が制限される
地盤・履歴 造成履歴、過去の液状化区域、周辺の改良実績 柱状改良で100万円超の想定外出費
インフラ 上下水・ガス・電柱・排水桝・私設管の位置 前面道路に本管がなく、引き込み工事で高額負担
越境・境界 確定測量図の有無、塀や樹木の越境有無 引渡し遅延や隣地トラブルの原因に
高低差・擁壁 敷地内段差、既存擁壁の構造・老朽度 造成費や安全対策に追加コストが発生

また、現地を見に行く際は以下の3点もチェックしましょう。

雨の日:水の流れ方やぬかるみ具合を観察(排水不良の兆候あり)

晴れの日:周囲の建物の影・騒音・プライバシーの抜け感を確認

夕方:帰宅ラッシュ時の交通量・駐車しやすさをチェック

💡 スピード勝負の備え
良い土地ほど早く申込が入ります。
事前に住宅ローンの事前審査を通し、本人確認書類・実印・収入書類・見積テンプレを手元に。
即日現地→即日概算→即日買付申込の流れを作ると、有利に動けます。
また、土地探しは不動産会社だけでなく、住宅会社・住宅相談カウンター経由の「非公開情報」も積極的にチェックするのがポイントです。

※特に2020年代以降は人気エリアの土地が慢性的に不足し、早い者勝ちの傾向が強まっています。
「土地を探してから住宅会社を決めよう」と考えると、理想の家を建てるチャンスを逃すことも。
早期から住宅会社と一緒に土地を見極めることで、法規制・コスト・デザインの整合性が取りやすくなります。

2.進め方の選択肢と判断基準(同時並行/分離型/ワンストップ)

注文住宅 流れは大きく3方式に整理できます。どれが最適かは、予算配分意思決定スピード希望エリアの供給状況ご家族の関与度で変わります。重要なのは、方式を選ぶ“前”に、候補地×概算プラン×総額表(=土地+建物+外構+諸費用)をワンセットで作り、数字で比べること。感覚ではなく根拠に基づいた判断ができ、後戻りと増額を抑えられます。

方式の比較表

方式 概要 メリット 留意点
同時並行型 土地探し・設計・資金計画を同時進行し、都度セットで比較 整合性が高く、無理のない総額計画/法規・外部コストを早期に織り込める 関与先(不動産・設計・施工・金融)が増え、調整が煩雑。
意思決定の締切(凍結日)設定が必須
分離型 土地を先行して購入し、その後に住宅会社を選定 意思決定が早い人向け。希少地のスピード勝負に強い 土地条件により設計制約・外部コストが増え、後から膨らみやすい
予備費の確保と事前調査が命綱
ワンストップ型 不動産+設計+施工を一社で完結(窓口一本化) 調整コストが小さく、時間短縮/責任の所在が明確 相見積もりが浅いと割高リスク。仕様・設計自由度に上限がある場合あり

方式別の“向き・不向き”と判断の目安

判断軸 同時並行が有利 分離型が有利 ワンストップが有利
エリア供給 希少地×競争激しい(早期に総額把握して即断) 立地最優先・設計制約許容 広域で候補が多いが時間がない
意思決定速度 締切管理でブレずに進められる 即決得意・予備費でリスク吸収 担当一元化で決定の手間を削減
コスト管理 四分割表(土地/建物/外構/諸費用)で最小ブレ 外部コストの上振れに注意 比較が甘いと割高になりがち
設計自由度 土地条件に合わせて最適化可 土地都合で制約を受けやすい 会社の仕様レンジに依存

方式選びのフローチャート(簡易版)

「エリアは超人気(情報が出たら数日で申込)?」
→ Yes:同時並行 or ワンストップへ/ No:次へ

「立地>設計の優先度?」
→ Yes:分離型検討(ただし予備費厚め)/ No:次へ

「比較検討・相見積もりに時間を割ける?」
→ Yes:同時並行で精査/ No:ワンストップで時間短縮

✍️ コツ:方式に関わらず、土地候補ごとに「概算プラン&総額表」を作成。
「買える土地」ではなく、暮らしが成立する土地を数字で見極めましょう。

リスクと対策(方式別リスクマトリクス)

リスク 同時並行 分離型 ワンストップ
総額の上振れ 低:外部コストを早期織込み 高:土地先行で膨らみやすい 中:比較不足だと見落とし
設計自由度の欠落 低:土地に合わせ最適化可 中:土地条件の制約強い 中:仕様レンジ依存
時間コスト 中:調整が増える 低:意思決定が速い前提 低:窓口一本化で短縮
価格の妥当性 低:相見積もりで担保 中:後追い比較は難しい 中:比較レンジを工夫

実務で効く“段取りテンプレ”

週次の意思決定会議(30分):要否・代替・期限を固定。議事メモを共有で管理。

一枚管理四分割表(土地/建物/外構/諸費用)+候補地別の概算プラン。

凍結日:窓位置・構造・配線・水回りは工程ごとに凍結してブレ止め。

役割分担:不動産(情報・交渉)/設計(法規・ボリューム)/施工(概算・施工可否)/施主(意思決定・書類)を明確化。

2.6 よくある質問(FAQ)

Q. 分離型はダメですか?
A. ダメではありません。立地絶対主義で即決が必要な場合は有効。
ただし、地盤改良・造成・インフラなどの外部コストを厚めに見て、予備費を確保しましょう。

Q. ワンストップは割高になりませんか?
A. 比較が浅いと割高化する可能性はあります。
対策は、仕様の比較表同等条件の概算見積を2〜3社で取り、ベンチマークを持つこと。

Q. 同時並行は調整が大変では?
A. その通りです。だからこそ、担当者の窓口一本化と、週次の意思決定会議が効きます。

🔍 ミニまとめ:同時並行=整合性分離型=スピードワンストップ=省力
いずれも、候補地×概算プラン×総額表を“同じ土俵”に乗せて比べれば、迷いは大幅に減ります。

3.コストと賢い節約術|予算配分・諸費用・制度活用

土地なしからの家づくりでは、資金計画が家づくりの成否を左右します。
とくに重要なのが、「土地:建物:外構:諸費用」のバランス。
この4つを総額の中でどう配分するかで、希望の家が実現できるかどうかが決まります。
目安としてはエリアや仕様にもよりますが、土地4:建物5:外構0.5:諸費用0.5 程度。
建物だけでなく、土地に伴う造成・インフラ費、そして契約関連費や税金などの“見えないコスト”も必ず含めて計画することが大切です。
後から追加される項目ほど資金を圧迫しやすく、「諸費用の見落とし」が資金不足や仕様妥協の最大の原因になります。

 諸費用・見えないコストの目安と注意点

注文住宅は「土地価格+建築費」だけでは完成しません。
実際の支払いは税金・手数料・申請・インフラ・引越しなど、十数項目の細かい費用が積み上がります。
これらを契約前に洗い出しておくことで、後半の「予算オーバー」や「ローン上限超え」を防ぐことができます。

項目 内容 目安 補足・注意点
登記・税金関係 所有権移転・保存・抵当権設定登記、印紙税・司法書士報酬 20〜50万円 複数契約(売買・請負)で印紙が倍になることも
ローン関連費用 保証料・事務手数料・団信保険料・つなぎ融資利息 30〜150万円 つなぎ融資期間や金利で大きく変動。金融機関選びが鍵
インフラ・造成 上下水道・ガス引き込み・電柱移設・整地・擁壁 30〜200万円 地盤・高低差・前面道路条件で大幅差。見積時に詳細確認
地盤改良 表層改良〜柱状改良・鋼管杭など 50〜150万円 地盤調査後に追加発生するケースが多く、予備費が必須
外構・植栽 駐車場・門柱・フェンス・アプローチ・庭 建物費の5〜10% 「家が完成しても住めない」状態を防ぐため、一次工事範囲は明確に
その他生活立上げ費 仮住まい・引越し・家電家具・照明・カーテン 100〜200万円 入居直前で想定外の出費が集中するため要管理

これらを合算すると、諸費用だけで総額の10〜15%に達することもあります。
そのため、資金計画の初期段階で「総額の上限」ではなく、「建物以外の費用」を先に差し引いておくことがポイントです。

節約のコツ(効果の大きい順)

単純な「安くする」ではなく、将来の維持費・光熱費・快適性も含めた“賢い節約”が重要です。
以下のテクニックは初期コストだけでなく、10年・20年後のランニングコストにも効きます。

矩形プラン+総二階で外皮面積を最小化。構造・外装・断熱・足場コストを一括圧縮。

窓は標準サイズ中心。眺望面や採光確保箇所のみ大開口を「点」で採用。冷暖房効率を損なわずに開放感を確保。

水回りはできるだけ縦ライン上に配置し、配管距離短縮=施工費・将来の修繕費削減

設備は交換容易性を重視。デザインよりメンテ性を優先すると、トータルで安くつく。

収納は造作にこだわりすぎず、ユニット+可動棚で機能的に。

外構は一次工事で駐車・門柱・ポストなど“生活必須部分”を完成。
植栽やデザイン要素は二期工事で分けて支出を分散。

照明・カーテン・家電などの「後付けできる部分」は入居後に吟味して購入。

💡 節約の基本は“全体最適”
「どこを削るか」よりも、「どこに投資するか」を決める。
特に、耐震・断熱・窓は住み心地・資産価値・ランニングコストのすべてに効く最重要投資項目です。

制度・補助金・税制活用のポイント

国・自治体の補助金や税制優遇は、タイミングと条件を押さえるだけで数十万円単位の差になります。
ただし年度ごとに内容が変わるため、「申請の締切」「対象工事」「契約時期」を必ず確認しましょう。

省エネ住宅支援制度(ZEH・高断熱・高効率設備)などは申請枠が早期に終了することが多く、着工時期との整合が必要。

住宅ローン控除は、床面積や性能要件を満たさないと対象外になる。設計段階で要件をチェック。

固定資産税の軽減(新築住宅3年間/長期優良住宅5年間)も早めに申請書類を準備。

自治体の子育て・移住支援・空き家活用補助などは、同一県内でも差が大きい。候補地ごとに比較表を作ると有効。

また、最近は「脱炭素」「次世代省エネ」など新制度が相次いでおり、住宅性能と資金補助が直結する時代です。
性能アップ=光熱費削減+補助金+資産価値維持という“三重のメリット”を意識して設計を進めましょう。

コスト管理の実践術

土地・建物・外構・諸費用を一覧化した「一枚総額表」を作る。

それぞれの見積もり更新は日付と理由を明記。ブレの原因を「見える化」。

見積比較は金額だけでなく、仕様・面積・条件の一致を必ず確認。

想定外コスト(地盤・インフラ・登記・仮住まい)を事前に仮項目として計上。

まとめ:
効くところに投資(耐震・断熱・窓)し、後回し可能な箇所は段階施工で支出を分散。
総額のブレを最小化するには、土地+建物+外構+諸費用の“一枚表”管理が最も効果的です。
予算を守りながら満足度を最大化する、それが「賢い家づくり」です。

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4.流れ・スケジュール|土地探しから契約・着工まで

土地なしからの家づくりは、段取り=成果。最初に全体像を把握し、各フェーズの「目的・必要書類・意思決定の締切(凍結日)・支払い発生点」を明確にしておくと、迷いとやり直しが激減します。
ここでは、資金計画→住宅会社一次選定→土地探し→候補地×概算プラン→売買契約→請負契約→確認申請→着工までを、実務で使える粒度に分解。併せてスケジュール表・チェックリスト・支払いタイムライン・連絡体制の作り方まで解説します。

基本の流れ(共通)

資金計画・事前審査:年収・自己資金・返済比率を確認し、住宅ローン事前審査で「購入力」を可視化。
・固定/変動/ミックス、保証料前払い/金利上乗せ、団信の種類(8大疾病など)を比較。
・つなぎ融資の有無や金利もここで確認(建物完成前に資金が必要なケースが多いです)。

住宅会社の一次選定:工法・価格帯・設計力・現場品質・アフターの相性で3社程度に絞る。
・過去実例・現場見学・標準仕様書を取得。仕様の土俵合わせを早期に。

土地探し:ポータル/不動産会社/住宅会社紹介を併用し、候補を層で確保。
・役所ヒアリング(用途・斜線・壁面後退)とインフラ位置図、過去の地歴をメモ化。

候補地×概算プラン:区画ごとにボリュームチェック・概算見積・外部コスト(造成・引き込み・地盤)試算。
・結果を四分割表(土地/建物/外構/諸費用)の一枚総額表へ反映し、総額と月返済を見える化。

買付申込→重要事項説明→売買契約:契約条件・引渡日・ローン特約・境界・越境・インフラ負担金を確認。
・手付金の額・解除条件・違約金の規定を理解。

建物契約(請負):基本設計を凍結し、資金計画と工程を確定。
・窓位置/構造/配線/水回りの凍結日を設定、増減精算のルールを合意。

着工準備:地盤調査→改良有無の判断→確認申請→近隣挨拶→着工。
・仮設(電気・水道)・仮囲い・道路使用許可の要否も確認。

目安スケジュール(例)

時期 主な作業 意思決定の締切 支払い・手続き
0〜1か月 資金計画・事前審査/住宅会社の一次選定 予算上限・工法の方向性 事前審査申込・必要書類の収集
1〜3か月 土地探し・現地確認・候補地×概算プラン 最有力候補の特定 買付申込準備(手付資金確保・印鑑・本人確認)
3〜4か月 買付申込→重説→売買契約・ローン本申込 資金スキーム確定 手付金支払い・印紙・本申込(つなぎ融資含む)
4〜6か月 基本設計凍結→請負契約→確認申請→地盤改良判断 仕様・配線の確定 請負契約金(着手金)・申請手数料・仮設費
6〜10か月 着工→基礎→上棟→内装→竣工→引渡し 造作/照明/外構の最終確定 中間金・上棟金・最終金・登記費用・引越費

よくある失敗と対策

失敗 原因 対策
土地だけで予算を使い切る 総額表がなく建物・外構・諸費用を未計上 四分割表(土地/建物/外構/諸費用)で配分固定/月返済試算と連動
契約直前に仕様が揺れる 意思決定の締切がない/設計の凍結が曖昧 工程ごとに凍結日設定/増減精算の書式・単価表を事前合意
外部コストが膨らむ 造成・インフラ・地盤の未試算 現地で高低差・桝・電柱・擁壁を確認し概算に反映/地盤は予備費計上
スケジュール遅延 申請書類の不備/近隣調整の遅れ 必要書類のチェックリスト化/近隣挨拶を着工2週前に実施

契約〜着工までの書類・手続きチェックリスト

売買契約:重要事項説明書、売買契約書、手付金領収、境界確認書、越境に関する覚書。

ローン本申込:本人確認・収入証明・源泉徴収票・健康保険証・住民票・実印・印鑑証明。

請負契約:請負契約書、約款、見積内訳書、仕様書、図面一式(平面・立面・断面・展開・電気)。

申請関係:建築確認申請書、委任状、各種同意書、敷地調査資料、構造計算(該当時)。

工事準備:仮設電気・水道申込、近隣挨拶リスト、道路使用許可(必要時)。

💡 書類は「提出済み・承認待ち・差戻し」の3ステータス管理
Googleスプレッドシートなどで共有し、期限と担当者を明記すると滞留を防げます。

契約時の注意点(売買/請負)

売買契約:手付解除の期限・ローン特約の条件・引渡日・公簿売買/実測清算・インフラ負担金の帰属を確認。

請負契約:支払い回数・中間金のタイミング・増減精算方法・瑕疵担保/アフター点検の範囲・工程表の提示を必須に。

図面整合:見積内訳と図面の不一致(窓種・サッシ色・設備型番など)を事前に潰す。

着工前の最終確認(現地での合意事項)

建物配置・GL(基準高さ)・境界からの離隔距離の確認。

駐車・搬入経路・クレーン設置位置・近隣への配慮事項。

仮設トイレ位置・仮囲い・防塵/防音対策。

地盤改良方式・範囲・費用・工期。

支払いの流れとつなぎ融資(一般例)

時点 主な支払い 資金手当 メモ
売買契約時 手付金(5〜10%目安) 自己資金 解除条件・期日を確認
請負契約時/着工時 着手金(10〜30%) 自己資金 or つなぎ 金融機関とスケジュール連携
上棟時 中間金(30〜40%) つなぎ融資 工程検査後に支払い
竣工・引渡時 最終金(残額)・登記費 本融資実行 火災保険・表示/保存登記

つなぎ融資は建物完成前の支払いに充当。利息コストを抑えるには、工程短縮・支払い回数の最適化・金利比較が有効です。

連絡体制と週次運用(後悔しないための実務)

窓口一本化:基本は住宅会社の担当PMをハブに。不動産・金融・設計・現場との連絡を一本線に。

週次ミーティング(30分):決定事項・未決事項(期限付)・リスク・工程を更新。議事録を共有。

凍結運用:窓位置/配線/造作/外構は段階凍結。凍結後の変更は増減精算ルールで処理。

検査立会:基礎配筋・躯体・断熱気密・石膏ボード・完了の各検査に立会い、写真記録を残す。

ショートサマリ:段取りは「スケジュール×書類×お金×意思決定」の4点セット。
それぞれの締切を可視化し、四分割表(土地/建物/外構/諸費用)と連動させると、予算超過・遅延・仕様迷子を防げます。

5.ケース別判断|あなたに合う進め方はどれ?

ライフスタイル・決断スピード・エリア難易度で最適解は変わります。以下のタイプ別に検討を。

こんな人は同時並行型

人気エリアで競争が激しく、買付申込の即応力が必要。

設計のこだわりが強く、土地条件との整合を重視。

総額のブレを最小化したい(外部コストも含め見える化)。

こんな人は分離型

明確な立地最優先で「場所がすべて」。

短期決断が得意で、多少の設計制約は許容。

後日の増額リスクを理解し、予備費を確保できる。

こんな人はワンストップ型

時間が取れない共働きで、窓口一本化の効率を優先。

比較が苦手で、プロの伴走を重視。

資金管理・工程管理を一体で任せたい。

迷ったら“これだけ”チェック

質問 Yesなら
人気エリアで競争が激しい? 同時並行・ワンストップ優位
立地最優先で設計制約は許容? 分離型優位
増額に備えた予備費がある? 分離型でも可
手間を減らして確実に前進したい? ワンストップ優位

🔍 結論:どの方式でも、土地候補×概算プラン×総額表の三点セットで意思決定を。
これが後戻りと後悔を防ぐ最短ルートです。

まとめ|土地なしからの家づくりを成功させる鍵

土地なしからの注文住宅は、設計と資金計画を同時並行で考える“戦略的な家づくり”が成功の鍵です。
最初に資金力を固め、候補地ごとに
「ボリュームチェック → 概算 → 外部コスト試算」のサイクルを回す。
そして、意思決定の締切(凍結日)を設定して迷いを断ち切る。
これだけで、家づくりの成功確率は大きく上がります。


🏠 今すぐできる3ステップ

  • 💰 ローン事前審査で購入力を可視化する
  • 🏗️ 住宅会社を3社に絞り、同時並行で相談を進める
  • 📋 土地候補 × 概算プラン × 総額表を一枚で管理する

伴走してくれる第三者の視点があると、判断はより正確になります。
おうちモールでは、
中立の立場から土地探しと住宅会社選びをサポート。
迷いが多いほど、プロに相談する価値があります。

 📌賢く進めて、土地なしから“理想の家づくり”を実現しましょう。

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