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【年収別】住宅ローン借入可能額の目安は?年収の関係と考え方のポイントを解説!
家づくりを始めた方の多くが、住宅ローンの借入額について頭を悩ませるのではないでしょうか。
- 自分の年収ではいくら借入できるの?
- 年収に対する適切な借入額っていくら?
- 自分と同じ年収の人はどのくらい借入しているんだろう?
このような疑問を持つ方は多いです。住宅ローンはお金の話なので、友達にも気軽に聞きにくいですよね。しかし、予算や住宅ローンの情報を知りたいと考えている方はたくさんいます。
そこで今回は、住宅ローンと年収の関係と無理のない返済計画を立てるポイントをお伝えします。
住宅ローンと年収の関係
「住宅ローンは年収の6~7倍まで借りられる」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。確かに、手取り額の中から住宅ローンを返済していくため、年収をベースとして借入額を検討する方法は間違いではありません。では「6〜7倍」という数字は妥当なのでしょうか。
2022年度の住宅金融支援機構が行った、フラット35利用者調査を元に年収の何倍の金額を借入している人が多いのか確認してみましょう。
住宅の種類 | 年収倍率(全国平均) |
土地付き注文住宅 | 7.7倍 |
注文住宅 | 6.9倍 |
建売住宅 | 6.9倍 |
マンション | 7.2倍 |
中古戸建 | 5.7倍 |
中古マンション | 5.9倍 |
参考:独立行政法人 住宅金融支援機構 国際・調査部 2022年度フラット35利用者調査
新築の注文住宅の場合、平均で年収の6〜7倍の借入をしている方が多いです。土地も購入する場合は、平均で年収の7~8倍の借入をしているため、年収に対するローンが占める割合が高くなります。あながち年収の6〜7倍という数値は間違いではありませんね。
では、年収の6〜7.5倍の借入をしたときの具体的な借入額を見ていきましょう。
年収 | 年収の6倍の借入額 | 年収の6.5倍の借入額 | 年収の7倍の借入額 | 年収の7.5倍の借入額 |
500万円 | 3,000万円 | 3,250万円 | 3,500万円 | 3,750万円 |
550万円 | 3,300万円 | 3,575万円 | 3,850万円 | 4,125万円 |
600万円 | 3,600万円 | 3,900万円 | 4,200万円 | 4,500万円 |
650万円 | 3,900万円 | 4,225万円 | 4,550万円 | 4,875万円 |
700万円 | 4,200万円 | 4,550万円 | 4,900万円 | 5,250万円 |
750万円 | 4,500万円 | 4,875万円 | 5,250万円 | 5,625万円 |
800万円 | 4,800万円 | 5,200万円 | 5,600万円 | 6,000万円 |
850万円 | 5,100万円 | 5,525万円 | 5,950万円 | 6,375万円 |
900万円 | 5,400万円 | 5,850万円 | 6,300万円 | 6,750万円 |
0.5倍上がるだけでも借入額は数百万円上がります。自分と同じ年収の人がどのくらいの額を借入しているか確認してみましょう。
【年収別】住宅ローンの借入可能額
続いて、年収別の借入可能額を紹介します。借入可能額とは自分が借入できる上限額のことです。無理なく返せる金額ではないので、注意しましょう。
借入可能額を算出する際の「返済負担率」について
各金融機関が借入可能額を決めるために使っている指標が「返済負担率」です。返済負担率とは、年収に占める住宅ローン返済額の割合のことです。
一般的には、返済負担率25~30%前後が借入可能額の限度になることが多いです。金融機関の審査の基準が気になる方も多いと思いますが、非公開にしているケースがほとんどで、年収の他にも、勤め先や預貯金、車のローンなど他の借入状況、土地の有無など、複合的な条件を基に判断されます。なので、正式な借入額については、金融機関の審査の回答を得ないと分からないというのが実態です。
実際に借入可能額の目安を計算してみよう
では、上記に当てはめて借入可能額の目安を計算して出してみましょう。
算出条件は、住宅金融支援機構が2022年4月に行った「住宅ローン利用者の実態調査」でも、約7割を超える方が変動金利を採用していますので、多くの方の参考になるように変動金利の平均値で行います。
【算出条件】
借入期間35年、変動金利0.6%で計算
年収 | 借入限度額
返済済負担率25~30% |
500万円 | 3,930万円~4,720万円 |
550万円 | 4,350万円~5,200万円 |
600万円 | 4,730万円~5,680万円 |
650万円 | 5,110万円~6,130万円 |
700万円 | 5,520万円~6,610万円 |
750万円 | 5,900万円~7,070万円 |
800万円 | 6,320万円~7,610万円 |
850万円 | 6,700万円~8,030万円 |
900万円 | 7,120万円~8,500万円 |
25~30%の5%の借入額の差を見ても、金額が大きく違いますね。
年収倍率で見ても、7.9倍~9.5倍の差です。
上記はあくまで自分が借入できる限度額の目安です。
土地付き注文住宅の場合でも、平均は年収の7~8倍となりますので25%以上の借入は平均以上となります。やはり家計への負担は大きく、預貯金や配偶者の収入などがない場合は借入が可能だとしても十分注意が必要です。
また、借入可能額にご不安がある方は、早めに金融機関の事前審査を通すのが良いでしょう。ただし、金融機関の事前審査は家づくりの計画があいまいな段階では直接受付してもらえません。検討段階では住宅会社の営業担当者に相談して、住宅会社経由で金融機関の回答を得るのがベストです。
借入可能額と無理のない返済額との違い
先ほど、借入可能額についてお伝えしました。中には、借入できる分だけ借りたいという考えの方もいます。しかし、何度もお伝えしますがその考えは大変危険です。
なぜなら、家族構成や仕事などライフスタイルの変化によって、返済できなくなる可能性が考えられるからです。現状はギリギリ返済できると思っている金額でも、限度額まで借入せずゆとりを持った返済計画を立てることをおすすめします。
また、自分の返済能力以上のローンを組むと、返済はできたとしても貯金ができない期間が長くなってしまいます。すると、ライフイベントで必要なお金が足りなくなることは、容易に想像できるでしょう。具体的には車の購入や子供の教育費などが挙げられます。さらに、老後のお金も貯められないなどのリスクも発生するため注意が必要です。
ローンが組めるからといって大きな金額を借りてしまうと、返済がスタートしてから後悔します。自分が返済できる額をしっかりと考えることが大切です。
適正な予算の算出にはファイナンシャルプランの作成がおすすめ
無理のない返済計画を立てるには、資金計画(ファイナンシャルプラン)の作成をおすすめします。ファイナンシャルプランニングを作成することで、次のような内容が明確になります。
- 現在の収支
- 将来の支出
- 貯金しておくべき金額
- 現在支払っている保険などの適正額
これらの金額が分かると、いくらの住宅ローンを組むべきかが明らかになってきます。今回紹介した返済負担率などの数値は、あくまでも一般論です。自分達の暮らしや将来に合った資金計画を立ててもらい、自分達に合った無理のない返済額を理解しましょう。
ファイナンシャルプランは現在の収支や資産を元に、将来の暮らしの目標や必要なお金を考えながら作成します。自分でも作成することは可能です。しかし、見落としている出費があったり、計画が甘かったりする可能性もあります。自信のない方は、お金のプロであるファイナンシャルプランナーに依頼するのが良いでしょう。
無理のない返済計画のポイント
無理なく住宅ローンを返済していくためには、借り入れ前にしっかりとしたシミュレーションを行うことが大切です。返済計画の立て方のポイントを3つ紹介します。
①借入額の現実を知る
今回紹介した年収の6〜7倍という目安や返済負担率を使って、自分が組むべき住宅ローンの額を知りましょう。細かな金額は家庭ごとに異なりますが、おおよその金額を理解しておくことが大切です。
大まかな金額が分かっていると、自分達が検討すべきなのはハウスメーカーなのか工務店なのかなど、住宅会社の絞り込みにも使えます。
最初に現実を知っておけば、マイホームの理想が膨らみすぎて後から後悔することもありません。まずは、年収を元に自分達で簡単に計算してみてくださいね。
②自分たちに合った返済額を考える
大まかな借入額が分かったら、自分達にその金額が合っているのか当てはめる作業に移ります。
まずは、現在の月々の収支を明確に理解することが大切です。家賃などは分かっても、毎月の光熱費や食費、保険料などは曖昧という方も意外といるのではないでしょうか。現在の収支が明確になっていないと、どのくらいの返済額なら無理なく返せるのかが分かりません。夫婦がお互いに使っている自由なお金などを含めて、家族の収支を整理しましょう。
収支が分かったら、無駄なものがないのかを考えます。例えば、無駄なサブスクを購入していたり、スマホや保険の料金をまったく見直していない場合もあるでしょう。もちろん必要なものは残すべきですが、不要なものに対して支払っているお金は住宅ローンや貯蓄に回すことができます。
そして、現在の家賃や無駄になっている金額を考えながら、自分達が払えそうな住宅ローンの額を夫婦で相談してください。実際の返済がイメージしやすいように、借入額ではなく月々の返済額で考えましょう。
③お金のプロの力を頼って返済額を考える
自分達の中で、何となく返済額のイメージが付いたら、プロに答え合わせをしてもらいましょう。ファイナンシャルプランナーに相談をすると、もっと無駄なお金が出てきたり、逆に今後必要なお金なども教えてもらうことができます。新居に住むと今までかかっていなかった税金や修繕費もかかります。これらも検討しながら、適切な住宅ローンの返済額を検討してもらいましょう。
実際にプロにファイナンシャルプランを作成してもらい住宅ローンの借入額を考えてみると、自分達が考えていた額と大きな差があったという方も多いです。自分達で考えるだけでなく、プロの目線からも判断してもらうことをおすすめします。
ちなみに、支出を無理に減らすことはとても難しいことです。生活水準を落としたり、住宅購入の為に何かを我慢するのではなく、収入を増やす方法を考えたり、購入する住宅の選定を上手にコントロールすることがとても重要です。プロのアドバイスを参考にしてくださいね。
また、相談する際は、中立な立場で提案してくれるファイナンシャルプランナーを選びましょう。どこで依頼したらいいか分からない方は、「おうちモール」のような相談窓口がおすすめです。家づくりの相場観も理解した上で、中立な立場から無理のない借入額のアドバイスが受けられます。
まとめ
今回は、年収を元に住宅ローンの借入額について考えました。一般的な目安を使えば、大体の借入額・返済額を知ることはできます。しかし、自分達に合った適切な借入額を算出することはできません。無理のない返済額を知るためには、家計の収支を整理して資金計画(ファイナンシャルプランニング)を作成することが重要です。今後のライフプランに合わせたお金の計画が分かるため、組むべき住宅ローンの額が明確になります。ぜひ、プロの力も借りて適切な返済計画を立てましょう。
おうちモールでは、住宅購入の為のファイナンシャルプランの作成を無料サービスで行っています。国家資格を持ったファイナンシャルプランナーが詳細なシミュレーションを作成し、住宅購入のための家計アドバイスを丁寧に行います。そして予算に合った住宅会社を紹介することも可能です。
家づくりは、最初に適正な予算をしっかり把握することが大切です。住宅会社選びや家づくりをスムーズに進めるために、まずは根拠のある資金計画を立ててくださいね。おうちモールのスタッフも全力でお手伝いしますので、皆様のご相談お待ちしております。
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