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注文住宅or分譲マンション徹底検証!それぞれのメリット・デメリットからどう選ぶべきか解説
「そろそろ賃貸を卒業して戸建かマンションを買いたい!」
賃貸は結局掛け捨てのお金ですので、できれば早めに資産価値のある住宅やマンションを購入したいと考える人は多いです。
どうせ毎月同程度の金額を支払うのならば、ただ消えていくものではなく将来的に残るものに支払いたいのが人情ですよね。
また、住宅ローン控除や昨今の異次元低金利を考えても購入するほうがお得と言えるでしょう。
そのように考えた方が最初に悩むのが冒頭のとおり、
戸建住宅 or マンション
ということです。
最初の分岐点と言えます。
また、戸建て住宅の中でも、
注文住宅 or 建売(分譲住宅)
の分岐があります。
並行して探す方もいらっしゃいますし、最初にこれを決めてしまう方もいます。
地域性もかなり大きいです。
都心部では利便性を考えマンションを選ぶ方が多いですが、郊外ではやはり戸建は根強い人気があります。
一生を左右することだけに、決断するにはなかなか勇気がいりますよね。
そこで今回の記事では、
注文住宅と分譲マンションの比較
に焦点を当て、それぞれのメリット・デメリットや決める際の考え方など解説していきます。
現実としてこの2つで悩む方は多いのです。
注文住宅と建売(分譲住宅)の比較についてはこちらの記事で解説しています。
メリット・デメリットのおさらい
それぞれのメリット・デメリットについて解説いたします。
ほとんどの方が既にイメージ出来ていると思いますが、おさらいと新たな気づきを兼ねて読んでみていただきたいです。
分譲マンションのメリット
- (都心部では)戸建よりも立地に優れることが多い
- 価格以上に共用部のグレードが高い。高級感を感じる
- フラットなので高齢になっても住みやすい
- 戸建よりもセキュリティが高い
- 共用部分や設備が整っている(パーティールーム、ジム、ゴミ出しなど)
では1つずつ解説します。
(都心部では)戸建よりも立地に優れることが多い
都心部でマンションを買う方が多い理由の1位はこれでしょう。
土地が高すぎるので山手線周辺で注文住宅を建てるのは一般家庭にはなかなか苦しいです。
となると注文住宅にこだわる場合、埼玉、千葉、神奈川、東京23区外になることが多いですよね。
お父さんは通勤時間1時間以上を覚悟する必要があります。
その点、マンションの場合は23区内でも比較的立地に優れています。
愛知県の場合、名古屋市もこれに準ずる部分がありますが比較的持ち家志向の強い県民性があります。
また、市内でも都心部をちょっとはずれれば土地代もそこまで高くありません。
名古屋市外は更に状況が変わり、マンションの立地のメリットはかなり薄くなっていきます。
三河エリアではよほど駅近でない限りは立地の差は無いでしょう。
価格以上に共用部のグレードが高い。高級感を感じる
こちらもマンションを購入したい方のメリットとして大きな要素。
あのエントランスの豪華さは戸建ではなかなか実現できません。
皆で1つのエントランスに対してお金を出し合っているわけで、当然といえば当然です。
見た目のグレードが高いマンションに住むことはステータスでもあります。
フラットなので高齢になっても住みやすい
将来まで考えた場合、こちらも大きなメリットの1つ。
最近は玄関からフルフラットのマンションも増えてきました。
注文住宅の場合も室内のフラット設計は可能ですが、多くの場合階段だけはどうにもなりません。
平屋にすればその分土地代が高くなるのであまり選ばれません。
戸建よりもセキュリティが高い
オートロックや監視カメラがあるなど、セキュリティは戸建に比べ高いことが多いです。
しかし、それに頼って個人のセキュリティ意識が低くなってしまい、ベランダ側から泥棒に入られてしまうなんてことも。
車の盗難もマンション駐車場で起きることは多いので、やはり個人の意識の高さも重要です。
共用部分や設備が整っている(パーティールーム、ジム、ゴミ出しなど)
自分の家に当たる部分以外、共用部分の充実はマンションのメリットです。
お客さんを招いたときにパーティールームがあったり、ジムやカフェが併設されていたり。
中にはコンシェルジュサービスまで付いていて、荷物の受け取りが楽なんてことも。
主婦目線ではゴミ出しがいつでもできるなどは結構重要なポイントと言えます。
分譲マンションのデメリット
次に、分譲マンションのデメリットを解説します。
- 管理費、修繕積立費、駐車場代がかかる
- マンション全体の方向性を共同で決める必要性
- 騒音トラブル
- 間取りが画一的、LDKが戸建に比べて狭い場合が多い
管理費、修繕積立費、駐車場代が毎月かかる
やはりここはとても大きな要素です。
住宅ローンの返済以外のお金が継続的にかかってくる。
とくに駐車場代の存在は大きく、戸建の場合との大きな差と言えます。
マンション全体の方向性を共同で決める必要性
これも大きな要素です。
築年数の経過したマンションで、この問題でトラブルになる事例は多発しています。
ボロボロになっても住めればいいと全くお金を出さない人もいれば、しっかり修繕して資産価値を保ちたい人もいます。
管理費、修繕積立費などがしっかりと積み立てられていればいいですが、いざというとき足りないということもあります。
大震災などがあった場合など意思決定がより難しくなることも。
また、最近では外国人の多いマンションもコミュニケーションの点で問題化しており、「共同で住む」ということについて新たな課題を投げかけられている時代と言えます。
騒音トラブル
どんなにしっかりとしたマンションでも、戸建住宅に比べれば騒音問題は起きやすいです。
無神経な人が上階や隣に住んでしまった場合はもちろん、とても神経質な人が下階や隣に住んでいて自分が加害者になる可能性もあります。
騒音問題はこじれやすく、過去に大きなトラブル・事件にまで発展したケースも。
間取りが画一的、LDKが戸建に比べて狭い場合が多い
これは当然ですが間取りの自由度は低いです。
そして、注文住宅に比べて平均的にLDKが狭くなります。
注文住宅ではLDKが20畳を超えることが多いですが、マンションで20畳以上のLDKを探すのは結構大変です。
LDKは家族が一番多くの時間を過ごす場所ですので、ここの充実度は家族全体の生活の充実度に繋がります。
注文住宅のメリット
今度は注文住宅のメリットを解説していきます。
マンションのメリット・デメリットの反対になる面もありますが、その理由など解説してみます。
- 間取りが自由、増改築も自由
- 駐車場代がかからない、駐車場から近い
- 騒音トラブルが起きにくい
- ペットが自由
- 庭がある。ガーデニングや家庭菜園など趣味のスペースに
間取りが自由、増改築も自由
当たり前ですがこの要素が最も大きいです。
ほとんどの方はこのメリットのために注文住宅を選択しています。
マンションや建売住宅の画一的な間取りでは満足できない方は結構いらっしゃいます。
ずっと住み続ける家、こだわりたいのは当然ですよね。
ここが譲れない場合は迷うこと無く注文住宅一択となります。
リノベーションが流行っていますが、大幅な間取り変更は現実的に不可能です。
また、将来的に増改築や修繕も自由というのはマンションと比較した場合とても大きな要素と言えます。
自由というのはかけがいのない価値なのです。
駐車場代がかからない、駐車場から近い
これも大きな要素。
もちろん最初に土地代を支払っているからなんですが、毎月駐車場代を取られるというのは結構苦しいものです。
また、土地は資産として残ります。
駐車場からの近さも主婦目線ではかなり大きなメリット。
現状賃貸マンションに住んでいる方は理解できると思いますが、駐車場から玄関までの距離は日常生活の中でとても重要です。
特に子供が生まれた後は強く実感するはずです。
駐車場と玄関を一日に何往復としている奥様、世の中にたくさんいらっしゃいます。
騒音トラブルが起きにくい
多少子供がドタドタしても、ピアノを弾いても、大きな声を出しても、隣家にはそれほど響きません。
空気の層という防音効果は大きいのです。
言い換えると、マンションに住む場合は常にそこは意識し続ける必要があります。
もちろん、戸建住宅でも全く意識しなければ騒音問題になることはあるので気をつけてください。
ペットが自由
マンションでもペット可のところは増えてきましたが、やはり自由度は低いです。
ペットとともに過ごす人生を歩みたい方にとっては戸建が無難でしょう。
注文住宅であれば更にペットを意識した導線作りも可能です。
ペットも家族の一員の時代、過ごしやすい環境を整えてあげてほしいです。
庭がある。ガーデニングや家庭菜園など趣味のスペースに
独身時代や新婚生活ではあまり気にならなくても、子供が出来てご自身も年齢を重ねると欲しくなるのがお庭です。
若い頃は花なんて全く興味がなかったのに、気づいたらガーデニングをやってみたくなる人は多いのです。
子供が遊んだりお父さんがゴルフの練習をしたり、庭のある生活はやはり充実感が増しますね。
注文住宅のデメリット
続いて注文住宅のデメリットを紹介します。
- 全て自己責任で維持管理していく
- セキュリティはマンションよりは弱い
- 階段の登り降りが大変、子供の怪我のリスク
- 良い建物のためには土地代を抑える必要がある
全て自己責任で維持管理していく
自由度が高いということは、逆に言えば全て自己責任ということ。
修繕積立費などは勝手に引かれていきませんので、いざ修繕が必要なときにお金がないなんてことも。
訪問販売に騙されて謎の設備を付けてしまうなども全て自己責任です。
きちんと自分の意思を持ち、計画性を持って維持管理していきましょう。
建築前にその辺まで相談できるといいですね。
セキュリティはマンションよりは弱い
マンション並のセキュリティ設備を作る場合、それ相応の費用がかかります。
注文住宅だからこそできるセキュリティ設備も多数ありますので、最初にしっかりと計画することが重要です。
また、結局は住まれる方の意識の問題も大きいので、状況に合わせたセキュリティ意識をきちんと持ち続けることが重要と言えます。
階段の登り降りが大変、子供の怪我のリスク
若いうちは大丈夫なんですが、年齢を重ねるほど階段は億劫になってきます。
そうでなくとも、家の中での大きな怪我につながる場所は階段なのです。
とくにお子さんが小さいときは勝手に登り降りできないように扉付きの柵を設けるなど準備が必要です。
良い建物のためには土地代を抑える必要がある
都心部のマンションメリットで解説した通り、注文住宅のネックは土地代です。
土地が高い場合はどうしても建物の価格を下げる必要があり、そのバランスは難しいです。
親から土地を相続する、土地代だけは親が資金を出してくれる、郊外なので土地代が安いなどの場合は思いっきり質にこだわった注文住宅を建てることができます。
特に、仕事先が車通勤か電車通勤かによって選ぶ場所は大きく変わるでしょう。
愛知県内で注文住宅を選ぶ人が多い理由は、やはり車文化で車通勤の方が多いからです。
また、比較的裕福なご両親が土地代を捻出してくれる文化もあります。
注文住宅と分譲マンションを別角度で比較
費用や環境などのメリット・デメリットが理解できたところで、別角度でも比較します。
「将来的な資産性」という大事な観点です。
もちろん終の棲家として考える方が多いですが、いざというときのためにリセールバリューを考えておくことも重要です。
一般的にはマンションのほうが資産価値が高いと考えられていますが、それは築年数が浅い場合です。
マンションのデメリットでも挙げた通り、実はマンションは築年数が経過するほど資産価値は下がっていきます。
保守メンテナンスの難しさ、住人の質の問題などもあります。
現状の団地問題を見てみれば理解が早いでしょう。
一方、注文住宅は施工直後に一気にリセールバリューが下がります。
施主さんのこだわりは他の方にはあまり必要がなかったりするためですね。
ただ、土地は価値として残りますし、建物も長く住めるものも多くなっています。
ある一定値からは価格が落ちにくいということですね。
例えば30年後のリセールバリューや賃貸として貸し出す場合を想定すると、注文住宅が上回るケースもあります。
ですので一方的にマンションが有利とは言えませんし、注文住宅の場合もリセールバリューを考えた設計も重要と言えます。
最終的には自分と家族が好むほうを選ぶべき
ただ、これらの情報はあくまでも「一般的な比較」に過ぎません。
最終的には数字の価値よりも「自分たちが感じる価値」が一番重要です。
多くの場合そこで長年家族で生活していくので、自分たちが心地よく感じるのであれば最高の価値と言えます。
リセールバリューも大切ですが、効率だけ考えていてもそこに幸福は無いのかもしれません。
家族が最もハッピーになるようなご提案、それが私達が一番重視しているポイントです。
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